レゴ4幅車全史2003:新時代夜明け前。ワールドシティ - 4-Wide Lego Cars Blog - レゴ4幅車ブログ

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レゴ4幅車全史2003:新時代夜明け前。ワールドシティ

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 レゴ4幅車全史2003年です。混沌と暗闇の時代は終わりを迎えようとしていました。



 レゴ暗黒時代に突入してからカオスの時代を歩んできた4幅車に、新しい道が敷かれました。町シリーズのポジションを担っていたジャックストーンは結局2年で幕を下ろし、この年にはワールドシティが導入されました。再び対象年齢が引き上げられ、ミニフィグが帰ってきたのです。この変化は4幅車ジャンルにとっては朗報でした。やはり4幅車にはジャンルの中心となる街のシリーズが必要です。それに加えて車専門のレーサーズも展開され、さらにこの年の新しいレゴシリーズも登場し、ユーザーの車ビルドを支えてくれました。

ワールドシティ


 これは旧タウンの正当な後継シリーズと呼べるものでした。タウンから規模がアップしてシティという名前が付けられました。パッケージの雰囲気は夜の街をイメージした絵柄になっており、レーサーズ等で展開している高学年向けあたりのテイストを取り入れています。初年となる今年は通常のセットとしては警察関係だけがまとめてリリースされ、まずは確実に売れる人気どころのセットだけ出して顧客の反応を伺っていそうな様子が見られます。すでに以前のカオスなシリーズ展開からは路線変更をしていました。ちなみにトレイン系の新製品もワールドシティ枠として登場しています。

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 今回もパトカーが新しい4幅車のスタイルを提示してくれました。今年の最大の変化は4x4の車屋根ウェッジが登場したことです。この車では前後フードとして採用され、昔の4幅車にはない曲線がデザインに取り入れられました。ライトはジャックストーンの特殊なカーブスロープが採用され、徹底的に新しくスタイリッシュなフォルムを作り出しています。全体的にアメリカンなテイストのパトカーで、パトライトは赤青の1x2タイルを並べています。クリアレッドの方はこの年初登場の色となりました。カーベースは従来と同じで、8ポッチホイールベースとなる長いカーベースの白が採用されています。またウィンドウ関係はスモークが使われるようになり、全体的にダークな雰囲気となっています。この風防のスモークの初登場は1999年だったのでこの時点では既出でしたが、これ以降採用が増えていきました。

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 小箱と大箱の間を埋める中箱としては、パトカー2台のセットが登場しました。こちらは90年代タウンのテイストを色濃く残した作りとなっています。手前の車はカーベースも古いタイプを採用していますね。全体としては新しい車屋根が採用されたことが従来とは最も大きな変化です。カメラにセットされているのがまだビデオテープというのが時代を感じます。まだデジタル化過渡期という感じです。長らく供給が渋かった車ドアが採用されているのが嬉しいセットでした。

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 90年代タウンでもリリースされていた警察指揮トレーラーは完全なる6幅で作られました。6幅風防をはじめとして窓ガラスはこちらもスモークで統一されています。高さ2の車ドアは貴重な黒が再収録されました。ポリスマークはシールなので無地の黒が入っています。トレーラーはジュニアタウン時代に作られた一体成型のトレーラーベースを使っています。白バイもトライクがまだ使われており、暗黒期の遺産を上手く取り入れてハイレベルな製品に上手く取り込んでいます。

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 こちらも定番の警察署のセットです。デザインは時代に合わせてかなり進化を遂げました。タウン末期からの流れで囚人の収監という場面を主体に構成しています。以前はクラシックな縞模様だった囚人服が、今作ではオレンジ色になり現代色が強くなりました。4幅の護送車はやはり90年代タウンの作風が強く残るものです。もう1台8幅の装甲車のような車が入っているのが、これまでにはない要素です。窓がなくロボットカー?と思いましたがミニフィグが乗るスペースは用意されており、ハイテク装甲車とういうことのようです。

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 この年には駅や車両などトレイン関係がまとめてリリースされました。その中には町とつなげるための踏切もありました。緑のロードプレートは前年に導入されたものです。踏切のスロープの作りなどの基本的な作りは昔から変わっていません。黄色の軌陸車が入っており、車屋根の黄色が早速導入されています。

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 4幅車新時代に欠かせないパーツがこの年に登場しました。裏側はチューブが取り除かれ、ミニフィグの頭を収めやすくなっています。旧ヒンジの車屋根も裏側は同様な構造でしたが、こちらはパーツとして2プレートの厚みがあるので、かなり深くミニフィグを収めることができ、かなり屋根が低くなります。線と面が複雑に絡んだデザインは、ジャックストーンやレーサーズのデザインの流れをまだ汲んでいる気がします。当初から車の屋根とフードの両方に使えるように考えられていたようです。現在も現役パーツで、カラバリはかなり充実してきています。

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 旧車屋根はスムーズヒンジ廃止の流れで暗黒時代の最中に廃止されてしまいました。その代わりとして上記のウェッジの車屋根が登場したわけですが、旧車屋根のヒンジをロックヒンジに変更したパーツも同時に登場しました。旧タイプと同様に裏面のチューブが削られ、車の屋根としての使用を考えられていたと思われます。しかし本年においてはリアゲートなどに主に使用され、ミニフィグが乗る部分の屋根としては結局使われていません。その後も車の屋根としての使用例はほとんどなく、4幅車ビルドとしても使われることはほとんどありません。

スパイダーマン


 スタジオの一部だったスパイダーマンが単独のシリーズとして登場しました。スターウォーズやハリーポッターに続く版権映画シリーズとなりましたが、やはり主な舞台が町ということで、ワールドシティとそのままつなげて遊べるテイストのものになりました。

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 映画では古いオールズモビルが登場し、その車が4幅として再現されています。タウンフェンダーを使ったシンプルなセダンボディに、低い風防、そしてウェッジのルーフを組み合わせた新時代の4幅車のフォーマットがスパイダーマンシリーズの中で提示されました。ドアを使わずに1x4パネルを配置するというのも新しい時代の流れです。タウンフェンダーのタン色がこのセットで初登場ですが、現在まで再収録がない色なので非常に貴重なパーツとなっています。

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 先ほどのセットにはNYパトカーが入っており、こちらのセットにはイエローキャブが入っていて、組み合わせるとニューヨークの風景を再現することができます。このタクシーはホイールベースが長いカーベースが使用されていますが、ドライバー1人乗りしかできない仕様でした。お客さんを乗せられるようにするといったことは深く考えていなかったようです。橋は前年のレーサーズで登場したトラックを使っています。

ドロームレーサーズ


 レーサーズは基本的には前年の流れを踏襲しています。プルバックモーター付きで、小さなフィグ乗りのドロームレーサーズが今年も単品で4種類がリリースされました。その他にもテクニック主体のバギーやバイクなどが同じシリーズとしてごちゃ混ぜに展開されました。

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 相変わらずボディやホイールなどはカラフルで、さらにプリントも積極的に入れられています。このセットでは9mmワイドホイールのタンが初登場しました。タンはこのセットにしか入っていないのでかなり貴重なカラバリです。またエンジンのエアスクープ風の特殊カーブスロープがこの年から登場しています。

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 フェンダーにも新パーツが登場し、ヘッドライト風のモールド入りのものが加わりました。11mmワイドホイールの水色は前年にすでに登場済です。このホイールの水色は絶版カラーですが、初期レーサーズで集中してリリースされたので、中古としてはかなり流通しています。

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 これまでのレーサーズフェンダーはカウルがかなり小さかったですが、こちらのタイプはもう少し広範囲でタイヤをカバーしてくれます。このタイプはこの後も非常に多く使用され、カラバリもかなり生まれました。現在は車以外の用途も考案され、現在も多くのセットで使用されています。

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 前年のトラックシステムを進化させたものが登場しました。前のものはプルバックモーターのマシンを走らせるという単純なものでしたが、今回は充電式のモーターで走るものとなっています。コースの途中に充電用の端子が露出したピットがあり、車をその上に止めると車体裏の端子とつながって充電してくれます。ここまでくるといよいよホットウィール的になってきました。ホットウィールも同様な充電式のミニカーが1970年代にありました。そんなわけでマシンは単品売りのものとは全く異なるものとなり、遊びを広げていくにはさらに微妙なコンセプトになりました。ウケはイマイチだったのか、この流れは本年で終わりとなりました。

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 トラックの途中に接続する充電用ピットです。タイヤが通る場所が窪みになっており、車が置かれると中央の端子がちょうどマシン側と接触するようになっています。電池式なのでコンセント不要で遊べます。

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 こちらが車側に埋め込むベースとなります。モーターとバッテリーが内蔵されているので、4幅目一杯にサイズが取られています。デザインはプルバックモーターの発展のような形で、サイドのデザインにこの時代のレーサーズの雰囲気を強く感じます。

デザイナーセット


 ワールドシティと並んでこの年の大きな変革となったのが、デザイナーセットです。この頃のレゴはバイオニクルのようなキャラクター物、そして特殊パーツを多用した派手なテーマ別シリーズを中心に押し出していました。しかしその流れは従来のユーザーにとって不満を抱かせるものでもありました。ユーザーは自分の作品を作るために、普通のパーツと汎用的なアイディアを求めていました。デザイナーセットは、そのことに気づいたレゴが従来のレゴを取り戻そうとした結果生まれたシリーズです。パーツはごく基本的なものだけを取り扱い、人形はなく、プリントもなく、ただし特定のテーマがあって車や飛行機、ロボ、動物など単一テーマの作品を何通りにも作り替えられるというものでした。これは適当なブロックの詰め合わせではなく、明確な作りたいテーマを持っているという点で、これまで何パターンも繰り出してきた基本セット的なものとは一線を画すものでした。

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 4幅車を作るのにぴったりなのがこちらの小さい方の車のセットです。パーツはホイールを含めて黄色を基調とし、工事車両を中心に様々な車に組み替えることができます。画像にあるように40種類の作例が提示されていますが、組み立て手順が載っているのは13種類のみです。手順のない作例は、写真のみから再現するしかないというものでした。このやり方はユーザー側のクリエイティブさを最大限に信用したものといえるでしょう。インターネットに作品をアップしている一般ユーザーのビルドの熱意をレゴが感じ取り、それに寄り添う形で製品にしたのがデザイナーセットなのです。

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 大きいサイズの車セットも同時にリリースされました。こちらは18mmホイールが採用されています。クリアの4幅風防が入っているので、こちらもパーツ的にはかなり使えるものでした。この年はウェッジやスロープ関係の新パーツが充実し、様々な形が表現できるようになりました。カーブパーツが充実した今と比べると、スロープも直線的なものが主流でした。ウェッジはポッチを避ける切り欠きが付くようになり、昔から存在するウェッジも切り欠きが付くように改修されました。

4ジュニア


 実はジャックストーンはまだ生きています。元々低年齢向けだったジャックストーンは、メインのシリーズとは別枠の入門としての必要性を認められ、4ジュニアという名前に看板を掛け代えて継続しました。

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 ジュニア向けも惰性だけではなく、意欲的な新パーツが登場しました。それがこちらの新型バイクです。バイクベースにカウルを被せるというものでした。ホイールとタイヤはアドベンチャーのスポークを持ってきています。未来を知っている方からすると、後のシティの白バイのプロトタイプのようなものだったと見ることもできます。ちなみにジュニア向けバイクは2年と短命に終わりました。

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 ワールドシティの方では欠けた存在であるガソリンスタンドが、こちらにはありました。ジャックは派手なヒーローごっこをやめて、ガソリンスタンド勤務に落ち着いたようです。一応4幅車のセットですが、御覧のとおり車的に見るべきポイントは皆無です。あ、黄色のフロアジャッキはこのセットのみの超レアパーツです。

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 美しいメッキが施されたタンクが専用パーツのタンクローリーです。6幅のキャビン部分も新パーツで、これ以降ヘリやホバークラフト、トレインなどに多く流用されました。ヘッドライトなどがプリントされたバンパーも新しく登場しました。

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 この時期になっても割ととんでもない専用のベースが新造されました。もちろんこの1セットでしか使われていません。白バイの登場などと合わせて考えると、新体制のレゴでもジュニア向け路線はまだまだ継続するという意思があったものと思われます。



 この年はスポーツシリーズに新展開があり、スケボーとスノボー、そしてバスケと新しい競技が続々と追加されました。またホッケーもありましたが、こちらはバイオニクルに近いテクニック規格のシリーズとなりました。前年単発で出たエクストリームアイランドの流れをスポーツに組み込んだ形です。元々のスポーツシリーズはサッカーで始まったので、アメリカナイズがかなり入ってきたものとも言えます。またこの年の単発シリーズとしては、ディスカバリーというNASAのスペースシャトルなどをテーマにしたものもありました。スペースシャトル関係はこれ以前も、これ以降もたびたび登場しますね。
 4幅車ジャンルとしては中核となるワールドシティがあり、キャッチーな新パーツが手に入るレーサーズがあり、基本パーツが手に入るデザイナーセットがあるという形で、4幅車作りをする上で非常に良い環境が構築されました。シリーズ名はまた今後変わっていきますが、基本的にはこの体制のラインナップが続いていくことになります。
 さあレゴ暗黒時代は抜けたと言ってもいいのではないでしょうか。しかしこの時のレゴはいわば羽化したばかりの夏のセミのようなものです。まだ盤石の基盤とは言えず、今とはすこし毛色がちがいますね。しかしそれもあと少しで本格化を迎えます。
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